イマドキ。

DSF実行委員 長田 嘉浩 (おさだ よしひろ)

 

前回のDSFから実行委員を務めさせていただいている長田です。委員としては珍しくロケーション的に大変不利(笑)な大阪を拠点としています。以下に、自己紹介企画プチ長文でとの依頼に答えます。

私は生粋のハード(電気)屋です。小学校のときに山ほど電磁石を巻いてたことを覚えています。入社時の歓迎会の当時課長の「何やりたいんだ長田」という問いに、「お金をたくさん使ってでっかいモノつくりたい」と答えたことを課長が社長になった時にでも覚えてられてたというエピソードがあるらしいです。当の本人はこのエピソードをあまり覚えて無かったのですが(笑)余程の勢いだったんでしょうね。後になってソフトもお金がかかる大人の事情を知りましたが、どう転んでもお金がないと何もできないのがハードでしたから、私は当時から躊躇なくお金のかかりそうなASICの道を歩んでいきまして、20年以上経った今もまだリタイヤすることなくその道の上に居ます。

電気モノが大好きなのは仕事だけでなく、自動車通勤だった頃は「くるまハック」やってましたし、そして大阪に来て毎日車使わなくなれば庭いじりならぬ「おうちハック」、ちょっとだけ役にも立つ系の電気モノいじりを結婚後も細々とやっています。役に立たないと排除されますから企画は大事ですね。

ここ数年で電気モノでの何かを創るの意味が変わってきたように思えます。オープンソースのソフトウェアや出来合いのハードウェアを組み合わせてやりたいことを実現しますし、ブレッドボードという信頼性が弱そうなやつが市民権を得ています。私はまだはんだ付けですが、それでもマイラズパイを使ってわずか数時間で役立つモノができちゃった時には大変驚きました。

基本部品を組み合わせたイチから作ることが、最小の構成で妥協無く自由度最大に作れてすっきりというのが自作派の醍醐味でしたが、量産で数でも作らない限り手間もお金も逆に余分にかかるようになりました。料理の世界、調味料に例えるなら、クックパッドとかで裏技として紹介されているネタのように、特定用途向け(笑)のxx専用ソースを魔転用するとyyが数分でできちゃう的な、一見贅沢なようだけど量産効果の出ているリッチな調味料を組み合わせて手間を省く方が正しい選択だという時代に電気モノ趣味の世界も様変わりしたと思っています。ちなみに私は料理は全くしません。

仕事に戻ります。ツールキットとAPIが前から乱立しているソフトの世界では、どれにしようか迷うよりまずつまみ食いして美味しくなければ捨てるという感じの、この特定用途向け調味料状態が既に実現されています。ハードは人口が少ないのかIP止まりから進化が遅く、量産開発をやっている今の職場でも色々業務効率化に向けて調味料作成への努力してきたのですが中々思うようにいかず、最近ではエコシステムという便利な道具に乗っかり、深くリッチな味わいでかつ安い調味料を作ってくれるところないのかな?とも思っている次第です。長くなってきましたのでそろそろ終わりに向かいます。

最後に一つ報告が。マインクラフトのレッドストーンでまんまとウチの子供(小5)に電気回路に興味を持たせることに成功しました。電気屋のイマドキの子が電気屋になるかどうかも見守ってください。サイエンスゼロに出演されている竹内さんの講演を聞く機会があって「興味にとことん打ち込める人」は人工知能社会で生き残れますか?と聞いたら、オタクは絶対生き残ると思うんですが・・とコメントいただきました。エコシステムが進む世の中、深みが大事。みなさんもお子様を実験台に試してみてはいかがですか?

DSFでは組込み技術者のイマドキ。を追求しています、そして今年のDSFはこのWebの中でもう既に始まっています。当日10/13には盛り上がりを最高潮に持っていきたいので、これから各委員によって仕込まれていくであろう数々のネタに是非乗っかってコメントしてきてください!! 当日この記事を読んだと言ってもらえると、山ほどの蛇足をプレゼントすることが出来ると思います。

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